オンラインコース 3 本編(53:54)

上顎洞の基礎とOMUについて ~ 上顎洞の基礎を理解する ~
安全なソケットリフトの手法 ~ 耳鼻科にNoと言われないソケットリフト ~

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オンラインコース 3 本編(53:54)” に対して9件のコメントがあります。

  1. 藤井茂仁 より:

    上顎洞の複雑な形態、またOMU/OMCについて大変良く分かりました。
    自然口はENT的には曖昧な言葉であるとは知りませんでした。
    第2セクションでソケットリフトも理解できました。
    桝屋先生のCBCTの鮮明さに驚いています。
    いつもありがとうございます。

    1. 桝屋順一 より:

      藤井先生、いつもご聴講ありがとうございます。そうですね自然口または自然孔は少し歯科寄りの言葉ですね。難しい内容ですが、耳鼻科と歯科の相互理解が最も重要だと思います。今後共、よろしくお願いします。

  2. 大町浩二 より:

    毎回、有意義な講演有り難うございました。インプラント初心者のため基本的な質問で申し訳ありません。 
    ①骨補填材はどの様な物をお使いですか?
    ②2回目の内容なのですが、インプラント体とアバットメントの接合様式の所でTissue Level インプラントについても
    説明がありますが、桝屋先生はTLタイプのインプラントを使用される場合がありますか?臨床経験の少なさという点を
    考慮する点もありますが、一般的にTLタイプのインプラントの利点の様な事があればご教授いただけましたら幸いです。
    ご多忙中恐れ入ります。

    1. 桝屋順一 より:

      大町先生、ご聴講頂きありがとうございました。質問にお答えします。

      ネオボーン+パールボーンを使用しております。HAとβTCPを混合して使用します。体積比で6:4ぐらいです。
      自家骨(人工骨)+CGFという選択肢もありますが、ドーム状挙上が難しいです。


      TLタイプの利点は話の中でも触れておりますが、abutment ICTが存在しないので、ネック部のいわゆる周囲炎と鑑別が必要になるような骨吸収像が、殆ど見られないことです。ただし、TLインプラントは補綴的自由度が少なく、現時点では印象精度もあまり良くないシステムだという臨床実感があるので、特殊なケースを除いて現在は使用しておりません。(歴史のある良いインプラントだとは思います。)
      いずれにしても使用した経験が100本ぐらいなので、臨床例が少なく、詳細についてはわかりません。申し訳ございません。

  3. 鶴見文夫 より:

    桝屋順一先生、今回も大変貴重なご講演ありがとうございました。特に副鼻腔に関する内容は私が十分理解できて無かったことも多く、統合的にまたとても詳細に説明していただき、各症例の経過も含め大変勉強になりました。さて、症例1での歯槽骨の垂直的骨高径が6~7㎜の場合、臨床家として一番難しいとの事でしたが、何故なのかわかりませんでしたので、ご教授いただければ幸いです。また、今回はSLA Kit等ラテラルアプローチのお話は無かったと思われますが、桝屋先生におかれましてはSCA KitをKitを用いたクレスタルアプローチの適応範囲を上顎洞底や、その他の解剖学的形態にもよると思われますが、一般的にどの程度とお考えでしょうか。今後の参考にさせていただきたく思っておりますので、御多忙中大変申し訳ございませんがよろしくお願い申し上げます。

    1. 桝屋順一 より:

      鶴見先生、ご聴講ありがとうございます。質問に対して回答します。

      症例1での歯槽骨の垂直的骨高径が6~7㎜の場合ですが、まず準備の問題です。私は全ケースガイデッドサージェリーで行っており、CTでの計測数値通りに上顎洞底の位置を正確に把握できて、そこまで器具をアプローチできるので、黙示(ブラインド)状態でオペを行ってもソケットリフトが可能で、洞底に正確にアプローチできます。しかしその際にはまず、①上顎洞底ギリギリの位まで器具をすすめるためのガイドと、②所定の位置までソケットリフトした後にインプラントを深く埋入するためのガイドの2つが必要です。すなわち、正確なCBCT撮影、シミュレーション、準備期間、経費等の問題があります。次に6〜7mmをガイドなしでオペした場合です。この距離はインプラントシステムにも依りますが、最も短いインプラントを埋入しても余裕がない距離です。すなわち2回目のセミナーでのSTAを考慮すると平均1mm深く埋入すると想定したら、実際には7mmのショートインプラントを少なくとも+1mm深く埋入して、洞内にも骨を填塞する感覚が掴みにくいです。すなわち、距離が2−4mm程度だとシュナイダー膜を直視できますが6mm以上だと難しいです。よって破いてしまうことがあります。言葉では説明しにくいですが、お分かりいただけますか?

      まとめると
      ・距離が小さいとシュナイダー膜を直視しながらオペできる
      ・距離が6−7mmは上記理由で難しく、シュナイダー膜が直視できないので難しい
      ・距離が8mm以上であればソケットリフトしなくてもショートインプラントで対応できる可能性が高い


      その質問にたいする回答は膨大すぎて、考える要素パラメーターが大きすぎます。またこのSCAテクニックは術者のテクニックや準備(ガイド等)の有無にも左右されることが多いので、回答は難しいです。それがわかれば本が書けますね!!私には今の所、その基準がわかりません。
      またケースバイケースなので、何かの機会にお会いして話したいと思います。申し訳ございません。
      ちなみにSLAはほとんどやったことがありません。

  4. 鶴見文夫 より:

    桝屋順一先生、大変詳細なご説明ありがとうございました。質問1に対するご回答はよく理解できました。質問2は先生のおっしゃる通りです。私の質問の仕方が間違っておりました。誠に申し訳ございませんでした。さて、大変厚かましいと思いますが、もう一つ教えていただきたいことがあります。現在私も先生が推奨される純チタン製のIS-Ⅱactiveを主に使用しておりますが、カタログによりますと臼歯部には直径4.5㎜以上のインプラント体を推奨とありますので、大臼歯部には直径4.5㎜以上を使用してきました。しかし、顎堤の条件により直径4.0㎜以下を使用したくなる場合は強度の事を考え、チタン合金製の京セラのファインシアなどを使用してきました。今回の御講演の症例1で左上大臼歯部に直径4.0㎜のIS-Ⅱactiveを使用されているのを拝見しましたが、過度なクレンチングやブラキシズムなどがない症例で、正しいSTAや位置、角度に埋入し、咬合の早期接触がなく、前方、側方運動時もバランスの取れた状態に仕上げた場合は、強度的に破折などの問題はほぼ無いと考えてよいでしょうか。また、同条件で上顎の中切歯や犬歯などに直径3.5㎜は使用可能でしょうか。先生のおかれましてはお暇な時間はないと推察いたしますが、ご都合のつく時にご教授いただければ幸いです。

    1. 桝屋順一 より:

      鶴見先生、御質問にお応えします。


      「カタログによりますと臼歯部には直径4.5㎜以上のインプラント体を推奨とありますので、大臼歯部には直径4.5㎜以上を使用してきました。」
      との事ですね!!私のセミナーでの説明が不十分ですね!申し訳ないです。基本的に私は臼歯部で骨幅が8mm以上確保できない時は、直径4mmまたは3.5mmを使いますので、私の症例の大半90%以上は4mm以下です。カタログはあくまでも理想値ですので、メーカーのマニュアルでは大臼歯は5mm以上と記載している事が多いです。また、強度的な問題による破折はあくまでも生体を扱っているので、全くないとは断言できませんが、私は30年の臨床でまだインプラント体の破折等の問題を経験したことはありません。ただし、他院の異なるシステムではチタン強度や咬合?の問題で最も薄い部分が破折したのを散見しただけです。よって直径が小さければ、複数欠損であれば連結する、単独欠損なら咬合等を考慮する。または長いインプラントを選択するという事になります。
      カタログの直径推奨に拘ると、口腔内に複数社製のインプラントが入ってしまい、管理もしにくいですし、当然ながらシステムの違うインプラント同士の連結はしない方が良いと思います。それこそ骨吸収の原因になる可能性があります。チタングレードや適合の違い、嵌合の違い等が様々な挙動を生み出します。

      基本的にはインプラントの埋入部位は頬側に2mm以上 舌側に2mm以上の骨が欲しいです。そうすると直径4.5mmのインプラントを埋入するには、
      2(頬側)+4.5(インプラント)+2(舌側)=8.5mm以上の骨幅(頬舌径)が必要です。なかなかこのような症例はないです。また、舌側2mmは必ずしも必要無ないと考えておりますので、どうしても確保できない時には舌側は1mm以上を目安にします。それであれば、直径4mmで骨幅7mm、
      直径4.5mmで骨幅7.5mm必要です。しっかり診断するとこの骨幅を理想的に確保できないのが現状です。この場合には少し深めに埋入して骨幅が大きくなるようにしたり、GBRやスプリットを行うこともできますが、基本的には作った骨はいずれ吸収します。
      よって臨床的には頬舌にそれぞれ1mmぐらいしか骨がなくても埋入せざるを得ないケースも存在しますね!!そのような埋入こそ絶対にガイデッドサージェリーが必要です。よってセミナーでもお話しましたが、私のケースはガイデッドサージェリー100%です。全ケースです。


      「同条件で上顎の中切歯や犬歯などに直径3.5㎜は使用可能でしょうか。」
      私の臨床では、中切歯での使用割合は3.5mmと4mmが4:6ぐらいの割合です。また犬歯では使用割合が3:7ぐらいですが、犬歯で3.5mmを単独欠損(連結なし)で使用する際には、できる限り長いインプラントを用いています。しかし、調べてみたのですが、やはり犬歯で長さ10mmが殆どです。なかなか11.5mmや13mmのケースがないですね。その時は犬歯誘導単独ではなく、インプラント上部構造を連結したり、犬歯単独欠損であれば隣在歯とのグループファンクション、ナイトガード必須という考え方で良いと思います。

      答えになっていますでしょうか?回答が下手で申し訳ないです。

      1. 鶴見文夫 より:

        桝屋順一先生、今回も大変詳しいご回答、誠にありがとうございました。私はチタン合金製の京セラのインプラントを主に使用してきたため、純チタン製のIS-Ⅱactiveの強度的な不安をもっておりましたが、先生のお答えから不安が解消されました。今後、先生からご教授いただいた内容を座右の銘とし、IS-Ⅱactiveの適切なサイズを選択していきたく思っております。また、過去に使用してきたインプラントと比較しIS-Ⅱactiveは本当によく考えられた使用しやすいインプラントシステムと思う今日この頃です。これからも積極的に使用していこうと思っております。繰り返しになりますが、今回の大変貴重なご講演とご回答、誠にありがとうございました。私にとって大変参考になりました。これからも桝屋先生の益々のご活躍をお祈り申し上げております。ありがとうございました。

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